Pharmacometrics

セミナー

毎年やっているけど、今年もやる。

この2-3年で一番やる気がある(笑) 理由はいろいろあるけど。

セミナーの難しい点は、受講生にどこまで寄るか、ここの部分。

総じて、セミナーというものは「難易度の低い・易しいものが絶対的に受けが良い」ものだ。なぜなら、よくわかるから。

一方で、難易度を低くするとリピーターはでてこない。一度行けばもう大丈夫、二度も行けば完璧だから。繰り返す意味なんて、ないのだ。

コースをうまくいかせるには、ある程度の歯ごたえが必要なのだ。その歯ごたえを、どういうレベル層に与えるかが大事なのである。

ここを一番悩む。だいたい時期的に、今が一番悩むとき。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

MかSか

ModelingかSimulationか。いずれが大事かということについての答えは、どっちも大事というのが答えだ。

単にModelingしたいからする、というのはなかなか大学の研究でも企業研究でもない。モデルの場合、Simulationにそれを使うことによるメリットが重要になる。いえば、応用範囲が広いモデルが価値が高いことになる。

海外の大学の研究者の場合は、モデリングすることでその解析対象については、ふるまいを定量的に理解するという、Understandingを重視している。でも、それはそれが達成されることで、汎用的に使えるとか、Applicationの範囲の広いモデルを目指してるから、Simulationに用いるというところを重視しているという点と変わらない。

で、MとSを考えたとき。実は労力は圧倒的にModelingのほうが必要になる。おそらく数十倍といってもいいんじゃないだろうか。それほどまでに、Modelingは難しいところが多い。

「Modelingなんてもう簡単、Simulationだぁ!」という言葉を臆面もなくはけるのは、相当の手練れか、すごく簡単なModelingしかしてないか、どっちかだろう。

実は昔からコミュニケーションしていてどうも違和感を感じたことがあったのだが、このあたりの感覚にずれがあったみたいだ。相手は業界の人ではない。

Simulationには確かにツールが重要だ。あるいはプログラミング力といってもいい。それは認める。が、なぜかそのツール開発を過剰に重視していた。なんでだろう?と思ってた。

が、答えはわかった。その人自体がモデリングをしないためだ。モデリングをしている人の場合、FinalモデルはだいたいNONMEMかそれに類する解析ソフトで構築しているだろう。そして、それをそのまんま用いてSimulationする。NONMEMなら、コントロールファイルを使うということだ。

モデルをもう構築しない人とか、それはどこかからか入手するという人にとっては、別のソフトでモデルを動かしたり、それを効率化するという方向に考えがいくようだ。NONMEMにこだわる必要がないから。

この辺のギャップが、コミュニケーションしたときの違和感につながっていたみたい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

参加報告

なんか楽しいことがあったときに、このブログはほとんど、ぐぐたすみたいになっている。。。

でも今日は楽しかったからよい。許す。

さて、今日は学会でした。

一つ。まずPMDAはこの領域について積極的になってる。頑張って、企業の解析結果を有効に利用しようとしているし、なんとか自分たちでも理解しようとしている。歩みは当然遅いんだとは思うけど、前に進まないよりはいい。そこについては、一定の理解を示したいと思う。がんばれ、がんばれ!

難しいところ。実は企業の解析担当者も、自分に嘘はつけない。学会で、自分たちの都合のいいような考え方だけを主張しようとも思ってはいない。そうとられちゃったらいやだなぁ。実のところ、企業のファーマコメトリシャンはマイノリティだし職人気質だ。でも、企業の看板背負ってるだけで、その真摯さにバイアスをかけてみられるのはいやだ。そういう意味では、学術的にこの領域をけん引してくれる学者さんがいないかなぁと思う。欧米が強いのは、自分がモデリングをしている学者さんが多いところだ。

でもあまり日本に失望もしていない。草の根で、できる人は多いから。ここまで技術維持ができているというのもかなり不思議だけど、日本というのはそういう国なのかもしれない。

もちろん、すごい二極分化は進んでる。ものすごくわかっている人と、ほぼ素人な人みたいな。自分のいる組織でも、モデリングがわかっているヒトって二人しかいなくて、そういう人は外に面が割れている。

間を埋めていく努力は、日本という単位ではまだまだ必要。今日した話は、「ドリルがいる(笑)」という話。いるね、ほんと。

発表された方々はご苦労様でした。よかったと思います、感謝です。

あと、最近モチベーションが上がっちゃった方(笑) 資料の送付が遅れていてすみません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

素振りが大事!!!

大事なのは素振り!!!!!!!(・ω・)!!!!!!

シミュレーションデータはきれいすぎてトレーニングにならないのかも、と思ってたときもあるけど、なんというか一般に、リアルデータに行くのが早すぎる人が多いんじゃないだろうか。

素振り! 素振り! 今日の最大のつぼだな。

鬼束聞きながら素振り! というのは笑った。このネタ。久々ですよ。2年前のPAGEです。

ファーマコメトリシャンは鬼束ファンでいけというのは、なかなかマイナーネタです。

この業界、イニシャル書いても特定されるので書けないけど、○○さん、ナイスコメントでした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

今日は学会

PAGJAだった。

やべぇ。楽しかった。楽しすぎてスイッチ入った(^◇^) 特に飲み会で。

モデリングトークを久々に4-5時間したんじゃないかと思う。関西の(かなり優秀な)おともだちとのモデリングトークで燃えてしまったよ☆

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

解析の指針

昔、解析マニュアルを作ってほしいとかそういうリクエストをされたことがあった。

これはなかなか微妙な仕事である。書き方が難しいからだ。初学者がNONMEMでモデリングを実施できるようにと配慮すると、商業ベースで流通している教科書とほぼ同じような内容になり、書き下ろす意味がない。既にモデリングに精通している人のための覚書にすると、ほかの人にとっては可読性の悪いものになるし、そもそもほとんど不要の文書になる。

結局のところ、QCとか信頼性にかかわる文書が一番誰にとっても役に立ち、有用というのはなんか寂しい気もするが。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

留学先の選定

留学先を選ぶときに大事なことはいくつかあるとは思う。だけど、何をしに行くかといえば研究とか勉強しに行くのだから、留学先の選定には大事なポイントがある。

いくつか、覚え書きのように書いておこうと思う。

1.自分にとって新規なことをやりにいくよりは、一番できることを伸ばしに行くほうがいい

過去に海外滞在経験が数年あるとか、そういう英語力に全く不自由しない場合を除けば、すでに自分の中でかなりの積み上げがある領域を伸ばすほうがいい。

留学の生産性は、語学力×日本にいるよりもかけられる余剰時間×当該分野の知識と技術

の3つのファクターで決まる。これは冷徹なまでのリアリズムである。この3つのどれが自分にとってメインの武器なのかは自分で分析しておく必要がある。語学力も予備知識も低くても、日本で仕事をしながら学ぶよりも何倍もの時間をかけられるという点はメリットである。だが、研究室の持っているノウハウはふつう文書化されておらず、ほかの人に質問したりディスカッションしたりというコミュニケーションの中で習得せざるを得ない。そうすると、十分な語学力がない場合は、ある程度相手の言うことを先読みする力が必要になる。これは、結局のところ、当該分野の論文の読破量とか経験値が裏打ちするものである。逆に言えば、語学力がつたなくとも第三者からみてちょっとおかしいくらいその領域を勉強しすぎていて会社では使い物にならないんじゃないかと思われるような人だったら、時間と予備知識の2面でだいたいなんとかなると思う。自分にとって全く新規の技術をメインにするのは、やめたほうがいい。日本でまずゆっくりやるほうがいい。留学のメリットは確かに技術導入であるが、更地に苗を植えるくらいのレベルについては、日本でやるほうがはるかに効率がいい。海外の教授にアクセスするよりも、日本の学会などのコミュニティでなんとか情報を手に入れるほうが容易だ。また、企業から行く場合は学会発表や論文など、第三者から見てわかりやすい成果を得たほうがいろいろな意味でよい。純粋に勉強して帰ってきましたというのは、ちゃんとした成果であるが、会社にいる(留学の厳しさも何もわからないだろう)口うるさい人からは嫌味の一つも言われるかもしれない。

2.大学名にこだわる必要はない

1と同じ価値観かもしれない。誰もが知ってるビッグラボというのは、それなりにやはり強いしノウハウもあるし、行く意味がある。だが、欧米の研究水準は草の根が強いから高いという部分もある。PMxの場合、モデリングをやっている大学は意外に多いし、生理学領域や情報科学領域でもやっている。これは行ってみないとわからなかったが、存外に一般の研究レベルは高いのだ。特に、ナンバーワン、ツー、スリーみたいなラボであれば、むしろ研究の分野とかカラーにこだわるべきだ。さらに言えば、こういう大学間では想像以上に人間の出入りがあるから、自分のカラーと合うところのほうがいいということだ。

Pharmacometricsだと、Uppsala大はこの領域で最大の研究者数を要していて、50人が在籍している。だが、Queensland大やAuckland大やUCSFやMaryland大やTenesee大やニューヨーク州立大バッファローやMONOLIXグループやManchester大やLeiden大との人間の出入りは盛んに存在する。この辺を渡り歩いている学生やポスドクはたくさんいて、日本ほどの学閥は存在していないし、ほぼ同レベルの教育を受けられる。Uppsalaのカラーは、NONMEMでSemi-mechanisticなモデリングをしたい人にむいている。感染症に興味があればなおいいだろう。Empiricalなモデリングや統計の勉強をしたい人にはあまり向いていない留学先だと思う。

この2つが大きいなぁと思う。行く前に自分と留学先の研究内容とをよく分析したほうがよい。幸い自分はうまく合致したと思うけど、これは運に助けられた部分と留学先に合致するほど偏った勉強をしていたせいであり、もうちょっと幅広く考えてもよかったんだなと思った。

なお、救いになるようなことだが、結局のところ海外で仕事を離れて1年間研究すると、勉強もするし思索も深まるし人間性も変わるわけで、ポジティブなことには変わりない。なので、機会があれば貴重なものだと思って行ってみたらよいのではないだろうか。

また、留学だけがグローバルレベルでPMxを学ぶ方法ではない仮に、海外開発のためのグループ会社を欧米に持っていてそこに駐在できたりするならば、それはもっと実務に近くPMxを学んだり実践したりするチャンスである。私はそういう立場にないが、友人たちの間にそういう人たちがいる。やはり彼らはちょっと日本の人とは別種の確信に基づいて発言するし、それは自分のような大学で過ごしている人にとっても賛同できることだったりする。

このあたりのことはもうちょっと詳しく書いておきたいのだが、ブログでは難しい。しかし、結局自分の経験を伝える場というのはほとんどないのが実情だから、また書きなおすかもしれない。

また、不幸にして海外で学ぶ機会を持てないという人もいると思うけど、そういう人については、心配ない。日本であれ海外であれ、自分がいかに努力していくかが大事だ、ということは強調したほうがいいと思う。海外での1年は日本における3年分くらいにまではなるかもしれないが、10年分にはならない。というか10年分になってしまうようだったら、日本での努力が足りなすぎる(笑)

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

Phoenix NLMEはすばらしい

正直に言えば素晴らしいと思う。優れたインターフェースを持っており、NONMEMで解析を実行するときにいろいろと手間がかかる部分についてかなり手厚くケアしている統合解析環境というイメージだ。

逆に言えば、Phoenixの環境はNCAで使っていてもあまり意味はない。NLMEまで使って初めてありがたみがわかるといえると思う。

今日、1日NLMEのセミナーを受けて思ったが、C社はNONMEMについては真っ向勝負というか、かなり正面切って追いかけているといえる。PMxにおいてよく行われる、ほとんど常識になっている方法については、GUIのレベルで手軽にできるように実装しているのだ。

我々がNONMEMで解析しているときは、フォルダの中に大量のファイルが存在することになる。それについては、NLMEの場合はプロジェクトとして保管されるので1ファイルにしかならない。いくつのRunがあってもだ。

そして解析を実行した順番に、Workflowの中に保管される。これもわかりやすい。もちろん、Runが100を越えるくらいのときにどうなるかはわからないけど。SCMについては実装されており、解析ログが保管される。

また、診断プロットがかなりの量、デフォルトで出力される。みかけは結構きれいだ。これはC社のプロダクトでは基本的に美しい。雰囲気はRに似ている。

Bootstrap、VPCは実装されている。実行はかなり楽だ。PsNで行うと引数が結構かさむが、NLMEの場合はあまり考えずにクリック一つでそれなりに可能である。

推定理論についてのこだわりはある。サンドイッチ分散を用いるか否かはチェックボックスとなっている(笑)。FOCEのLindstrom-Bates、SheinerのELS、クラシックなFO、Laplacianはもちろん、Naive Pooled Analysisみたいな初期値用の古典、QRPEMのようなEMアルゴリズムも実装されている。

ユーザーモデルの定義もグラフィカルに、楽に実行できる。Trial Simulatorのグラフィカルモデリングの仕様は正直気に入らなかったが、NLMEはわかりやすくフレキシビリティがある。

データセットはオリジナルタイプとNONMEMフォーマットにも対応している。複数の投与経路のときとか、PKPDのように反応変数が複数ある時は、それぞれ別のカラムに変数定義するというところが違いだ。

また、データマニピュレーションもNLME内部で実行可能であり、わかりやすい。

さて、いいことばかりではない。一つはNONMEMで日頃扱っているようなかなり複雑なモデルや処理が可能かどうか。

正直に言えば、NONMEMをツールとして今行われている研究はかなりNONMEMの仕様を逆手にとった使い方をしているような部分も多い。それで複雑なモデルを用いているのだが、こういったLegacyが使えないかもしれないこと(未確認)。つまり、最大性能がNONMEMとどのくらい違うかは未知数なのだ。

もっといえば、テキストレベルでのモデル定義がどのくらいわかりやすいか。

Rのような関数内に引数を格納するタイプは正直使いにくい。SASのように何行も入力できるほうが融通が利きやすく、そこがNONMEMのコントロールファイルの優れたところなのだ。

また、比べるならばPDxPOPと比べるのがフェアなのかもしれない。NONMEMとPhoenixではちょっと比較の次元が異なる。

ちなみに、これはステマではない(笑) 私はNLMEとはこれまで縁もゆかりもなく、今日はじめて触ったのだ。もちろん、C社の人たちとは面識はあるが、ビジネスとしてのおつきあいはほとんどない。ただ、これは優れたソフトだということは認める。

PhoenixのNLMEは初学者の学習に向いており初期の学習曲線を改善してくれるというセールスがされている。確かに一理ある

だが、一理しかない。もうちょっと言えば、たぶん本当は改善しないように思える。これは直観だが、このソフトがわかりやすいと感じるのは非線形混合効果モデルの解析にかなり慣れた人たちである。

大量のタブやチェックボックスが一度に目に入るのは、決して優れた特性ではない。よくわからないソフトだという印象だってありえる。テンプレ的なコントロールファイルがあるほうが、情報量が少なくてよい。

売り方、戦略はいろいろだ。私も陰ながら応援しよう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

自分に必要なもの

やっぱりモデリングの力だなぁと思う。欧州にいて、粘り強くモデリングしている人々がそれを通じて技量を身に着けていくさまを見ていると、これが日本にあるだろうかと思う。少なくとも自分がほしいのはこれだなぁと。

M&Sは難しい。モデリングの価値は、その応用にあるからSimulationまで到達して初めて重要性がでる。両方備わってこその価値。だから、&でわけることはできない。技術的にはやや異なるというだけの話。

MBDDという形で、戦略の議論もされている。PMxはさまざまな角度から議論が続けられているから。ただ、私はモデリングのサイエンスの力が持ってほしいし、なんとかそれで貢献できないかと思う。戦略については、大きい会社の人が理想を高らかに謳ってくれはしないかと、やや任せてしまっている感じ。なんとなく、全部をやりきれないんだよな。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

自分のモデルと

自分のモデルがどうであったとせよ、その領域で著名であり汎用されているモデルを動かして検討できること自体は、研究を進める上で非常に重要である。結果を外部に発表するときには、必ず総合的な議論になるので、モデルのキャラクタライズの重要性は強調してもしすぎることはない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)
|

より以前の記事一覧