« 気分が落ち込む時 | トップページ | なんでも計算機シミュレーション »

ゼロではない

1997年の冬の話だ。

私はいろいろと悩んでいた。主として自分の進路というか、就職のことであったり人生設計についてのことだ。

悩みというものは人を成長させるが、一方で危険もはらんでいる。悩みには真正面から立ち向かわない方がいいことも多いのだ。なぜなら、悩みというのものは自分一人の力ではどうにもできない外の世界が関係していることが多く、結局のところ完全解決しないこともある。その中で、自分の意識で変えられることは自分の振る舞いだけだからなのだが、そこで堂々巡りになることもある。

悩みながら、私は日常の生活に忙殺されていた。生活は厳しいものだったと思う。それをみんなしのいでいたが、今考えればあれは若さゆえのものである。

あるとき、私は人に助言をいただいた。「結局のところ、何かをやっているうちはゼロではない」と思えということだ。

私たちは立ち止まってしまうこともある。人の心は、常に勇敢であるわけではない。一時の瞬発力を出せることもあれば、綿々と続く仕事を計画的に行なわねばならないこともあり、後者の場合は特に、疲労で挫折することもあるのだ。

そのときに、止まってしまわないことも大切だというメッセージだったと思う。いや、止まっているように本人が思えるかもしれないけど、本当はそうではない。完全なゼロではないのだと。

私は今でもそれを思いだす。とりあえず一日一つ、大したことではなくても何かをやろうと。そうすれば、決してその日は無駄ではない。ゼロではないからだ。

|

« 気分が落ち込む時 | トップページ | なんでも計算機シミュレーション »

記憶」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ゼロではない:

« 気分が落ち込む時 | トップページ | なんでも計算機シミュレーション »